発泡スチロールのパイオニア・カンパニー

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第9章 トーホー工業のSDGs

トーホー工業は発泡スチロール成型メーカーとして、「EPS製品の開発による省プラの推進
EPS to EPS 循環製品の研究開発によりSDGsの目標を達成してまいります。
    ※“EPS”は発泡スチロール(Expanded Poly-Styrene)の略称です。
         EPS製品は、2%のプラスチックと98%の空気層で構成された構造体です。
     このEPS製品を開発し普及させることが、省プラを実現させることの意味です。(50倍発泡の場合)

まずは、発泡スチロール(Expanded Poly-Styrene)についてご紹介します。

1.EPS(発泡スチロール)とは

原料ビーズについて・・・空気の特性を利用した発泡スチロール

●発泡スチロールは、直径1mmの原料ビーズに約4万個の空気室を造ることで直径3mmの発泡ビーズとなります。
  次に、この発泡ビーズを金型で成型してEPS製品を創ります。


▶原料ビーズ(左側)と4万個の空気室を ▶発泡スチロール製品の粒子の1個を拡大したイメージ。直径約3ミリメートル
 内在させた発泡ビーズ(右側)


▶拡大した粒子とその断面写真です。細かい空気室(独立気泡)で構成されていることがわかります。この直径3mmの
    球体の中には4万個もの空気室があり、それが発泡スチロール製品が“省プラ”であることの由縁です。
 (空気をカタチにしています)

成型製品について・・・省プラスチック(省資源性)な発泡スチロール
<原料重量=製品重量 原料体積×50=製品体積>

 

tohoコラム①   発泡スチロールとは

発泡スチロール(EPS)製品とは「98%の空気を2%のプラスチックで閉じ込める」ことで形成された成型品です。
つまり、発泡スチロールの特性とは、製品体積の98%を占める空気自体がもつ軽量・断熱性・緩衝性などの特性であり、
発泡スチロールは「自然の力」を引き出す素材といえます。

トーホー工業は「空気をカタチにする技術」を追求する企業です。

 

【1】「空気をカタチにする技術」で得られた発泡スチロールの特性
    ①高い断熱性 heat-insulation properties
     ・・・空気の断熱性能(熱伝導率:0.0241)による特性
          ※水の熱伝導率は0.6、ガラスの熱伝導率は1.0、ポリエチレンやポリプロピレの熱伝導率は  0.1~0.5です。

         ②軽い light-weight properties  
                  ・・・1ℓの空気の重さは1.2gと大変軽量です。

         ③高い緩衝性 shock-absorbing properties 
        ・・・圧縮率は、個体>液体>気体です。

【2】プラスチック使用量削減に寄与する発泡スチロール製品

     プラスチックがなくては、産業も生活も成り立ちません。
     発泡スチロールの用途拡大で、「省プラ」により地球環境を守ることができます。

EPS(発泡スチロール)の特性を活用した製品の紹介

【1】断熱性
▼EPSスマートクーリングコンテナ(SCC)                ▼EPSアグリハウス
 
➡高い断熱性により、単一スペースに常温・冷凍・   ➡寒冷地または寒冷期のハウス外への熱の移動を
 冷蔵の異なるゾーニングができます。         遮る地中断熱システムで加温燃費の削減が実現
                           します。

【2】軽量性
▼EPSパレット                                                     ▼アグリボード
 
➡静荷重2,000kg、動荷重500kgの優れもの      ➡水耕栽培用植栽パネル
 しかも自重は約2kg                (植物工場に対応してカスタマイズします。)

【3】緩衝性
▼EPSクッションパレ                                                     ▼EPSたまごケース
 
➡精密機器や美術品などの保管・輸送に最適、かつ人手で       ➡たまご、完熟フルーツや野菜などを“そのママに”
 輸送できる“防振パレット”                 輸送でき、用途が各種にわたるクッションBOX

2.SDGsの視点で考える“プラスチック問題”

SDGsは「環境」「社会」「経済」の3つの要素から成り立っています。
“プラスチック問題”は、地球環境の問題であり、生活・社会環境の問題であり、
経済活動の問題であると理解しています。

 

tohoコラム②  “プラスチック問題”とは

プラスチックがなければ、私たちの生活は1日も成り立ちません。
プラスチックは、ペットボトルや食品トレイのように生活に身近なものから、レンズ、光ファイバー、
医療部材あるいは精密機器のパーツなど機能性プスチックと、広範な分野で利用されています。
EPS(発泡スチロール)も、様々な分野で活躍しています。

 

他方、プラスチックごみや海洋や湖沼にただようマイクロプラスチックが地球規模での
問題として焦点が当てられています。

 

『プラスチック問題』とは『プラスチック製品の使い捨て』の問題であると捉えられます。
使い捨てられたプラスチックがごみとなり、環境汚染の原因となっています。
私達は、このプラスチック問題を「プラスチック使用総量を減らす」こと、
そして、「使い捨てをしない仕組みを創る」ことで解決のドアが開かれると考えています。

tohoコラム③ 米国“発泡スチロール使用禁止”には、除外項目があります。

何年か前にアメリカで「発泡スチロールの使用が禁止される」という話題がありました。
事実、アメリカのいくつかの州で発泡スチロール製品の使用制限が法制化されました。
2019年、ニューヨーク州衛生局から発令されたことが代表例で、他の州もほぼ同様の内
容です。この通知は実際にWEB上で見ることができます。(ニューヨーク州衛生局HP)

 

  <日本語訳>

  発泡スチロール容器の禁止

  2013年、ニューヨーク州衛生局は地方法142に従い、汚れた使用済の使い捨て発泡スチロール製の食品及び
  飲料容器はエコフレンドリーかつ経済的に実現可能な方法でのリサイクルはできないと判断しました。
  これらのアイテムは引き続きゴミとして収集されます。詳しくは2013年の地方法142およびDSNY食品サー
  ビス発泡容器のリサイクル性に関する決定を参照してください。
  2019年1月1日以降、ニューヨーク州の店舗、食品サービス施設およびフードトラックの売店ではテイクアウ
  ト用のクラムシェルやカップ、プレート、ボール、トレイやクーラーなどの発泡スチロール製の使い捨て容
  器を販売、所有することはできません。加えて、製造業者、流通業者、およびフード店舗においては、市内
  にて運送中の衝撃を吸収するための粒状の発泡スチロール緩衝材(バラ緩衝材)さえも使用、販売すること
  が禁止されました。

 

  規則除外

  ・レストランやフードトラック等の売店、店舗に届くまで、食品を密閉する発泡スチロール容器

  ・肉屋や同様の小売店で販売される精肉や魚介類、鶏肉、卵等を保存するために使用される発泡スチロール容器

  ・商品を出荷するために使用される発泡スチロール容器

  これらは法律の対象外です。

 

  法制化された内容のポイント~法律には除外項目があります。
  ➢禁止されたのは、ファーストフード店などで提供される「使い捨ての発泡スチロールのアイテム」です。
     具体的には、容器・フォーク・スプーン等です。

  ➢当社が製造・販売している“輸送用発泡スチロール容器”すべて対象外とされています。

 

tohoコラム④ あらためて、EPSの7大特性について

 

3.トーホー工業の『SDGs』2つの取り組みテーマ

トーホー工業は、発泡スチロールの特性
①「空気をカタチにする技術」 ②「省プラスチック製品」に加え、③高いリサイクル性を活用し、
『EPS to EPS 循環型企業』を目指します。

【1】プラスチック使用量の総量削減を実現します。

<具体的な取り組み>

①世の中のできるモノすべてを“省プラスチック”素材の

 EPSで製品化し、提案していきます。 

②EPSの素材の魅力を、開発した製品を通じて、

    世の中に伝えていきます。

【2】“EPS to EPS”発泡スチロール製品が循環する仕組みを創ります。

<具体的な取り組み>

①EPSの回生(Regeneration)技術を開発し、さらに回生EPS原料を使用した製品開発を
 行います。(当社名称 T-Reps/ティレップス)             

②EPSアップグレード原料(リサイクルで物性を高度化した原料)を使用した製品の
 用途開発を行います。